学術活動

2020.11.21

麻酔もメスも使わない低侵襲な歯周病治療 トリプルペリオとは?


いつもAQUA日本橋DENTAL CLINICのブログをご覧いただきありがとうございます。

2020年も残りわずかとなり、街も冬の装い。

当院も引き続き感染症対策を行いながら診療を進めてまいります。

さて本日は当院にて行なっている歯周病治療についてご紹介させていただきます。


 

歯周病(歯槽膿漏)とはどんな病気?

歯槽膿漏の事を医学的には歯周病と呼びます。

歯肉溝と呼ばれる歯と歯肉の境目の清掃が行き届かないでいると、そこに多くの細菌が停滞し(歯垢の蓄積)歯肉の辺縁が炎症を帯びて赤くなったり腫れたりします。この時、痛みはほとんどの場合ありません。

症状が進行すると歯周ポケットと呼ばれる歯と歯肉の境目が深くなり、歯を支える土台(歯槽骨)が溶けて歯が動くようになり、歯がグラグラします。放っておくと最後は抜歯をしなければいけないほど悪化してしまいます。

 

歯周病は歯の死亡原因の約40%以上を占めている病気で、最近ではアルツハイマー病や認知症の発症や進行に関与することが話題になりました。

 


そもそも歯周病の原因は?

 

お口の中にはおよそ300~500種類の細菌が住んでいます。

ブラッシングが十分でなかったり、砂糖を過剰に摂取すると細菌がネバネバした物質を作り出し、歯の表面にくっつきます。

これを歯垢(プラーク)と言い、粘着性が強くうがいをした程度では落ちません。

このプラーク1mgの中には10億個の細菌が住みついていると言われ、むし歯や歯周病をひき起こします。歯周病とは、このプラークの中の細菌によって歯肉に炎症をひき起こし、やがては歯を支えている骨を溶かしていく病気のことで、結果的に歯を失う原因となります。

プラークは取り除かなければ硬くなり、歯石と言われる物質に変化し歯の表面に強固に付着します。 これはブラッシングだけでは取り除くことができません。

この歯石の中や周りに更に細菌が入り込み、歯周病を進行させる毒素を出し続けます。

 

《歯周病の主な原因(リスクファクター)》

  • 歯ぎしりや食いしばり、噛み締め
  • 適合していないクラウンや義歯の装着
  • 不規則な食習慣
  • 喫煙
  • ストレス
  • 全身疾患(糖尿病、骨粗鬆症、ホルモン異常等)
  • 薬の長期服用

日本臨床歯周病学会HPより引用


歯周病になった場合、どのような治療をするの?

【軽度の場合】

歯科衛生士がスケーリングやSRP(歯周病の原因物質のプラークや歯石を歯や歯の根面から除去すること)を行います。

 

【中度~重度の場合】

歯科医師によるフラップ手術(外科的処置)を行います。フラップ手術とは、メスなどを用いて歯茎を切開し、歯茎の中に隠れた歯石を除去する手術法です。

 


20年以上歯周病再生治療の第一線で活躍する院長が行う

非外科的歯周再生療法(特許取得)とは?

 

*非外科的歯周再生療法(トリプルペリオ)

非外科的歯周再生療法(トリプルペリオ)とは、究極の低侵襲(ミニマルインターベンション)歯周再生療法で、当院にて特許を取得しております。

(特許番号6208904号)

これまでの刺繍再生療法は外科手術が必須で、複数箇所におよぶ歯周病の場合だと時間とコストが多くかかるしまうのが難点でした。

また、全身疾患がある方や高齢の方には非常に高リスクな療法でもありました。

このトリプルペリオは、麻酔もメスも使わず特殊なレーザーとイオン導入装置、マイクロスコープを用いて治療を行います。

外科手術による歯周再生に近い効果が期待できる、画期的な非外科的歯周再生治療プログラムです。

 

☆こんな方にオススメ!☆

  • 全身疾患等があり、外科的な処置は出来るだけ避けたい方
  • 高齢の方や、外科的処置に対して不安がある方
  • 費用や治療期間をできるだけ抑えたい方

 

※効果には個人差があります。また、病状によっては治療効果が十分に期待できない場合もありますので予めご了承ください。


 

どうしても外科的再生療法が必要な場合の治療法は?

 

とはいえ、やはり非外科的歯周再生療法にも限界はあります。

特に重篤な歯周病の患者さんの場合、非外科的歯周再生療法のみでは改善するのが難しく、やはり外科的再生療法が必要になってしまう場合もあります。

そのような外科治療が必要な患者様の場合、当院では出来るだけ侵襲が少ないマイクロ歯周再生療法をお勧めしております。

 

*マイクロ歯周再生療法とは?

マイクロスコープを用いた低侵襲(ミニマルインターベンション)の外科的歯周再生療法です。

▲マイクロ歯周再生療法の症例

 

※効果には個人差があります。また、病状によっては治療効果が十分に期待できない場合もありますので予めご了承ください。


 

非外科的歯周再生治療の実例

《CASE.1》

写真左側のCTの所見にて、奥歯に重度~中程等度の歯周病による大きな骨の吸収がありました。患者さんが高齢者であり、体に負担が極めて優しい非外科的歯周再生治療(トリプルペリオ)をおこないました。

歯周組織再生による大幅な改善が認められました。

 

初診時年齢: 67歳

主訴   : 歯の動揺(ぐらつき)、重度歯周病自覚あり

治療期間    : 1年

費用      : 30万円

 

【患者様からのメッセージ】

最新のレーザー治療をしていただき、結果長年来の歯周病が大変よくなり喜んでいます。

もっと早く治療を受けていればよかったと悔やんでいます。ありがとうございました。

 

《CASE.2》

上記左側のCTの所見では、歯周病によって垂直的な骨吸収が認められました。

一般的には外科手術が必要となりますが、複数回の手術が必要となるため患者様本人への負担が大きくなるため非外科的歯周再生治療を行いました。

歯周再生治療と精密義歯治療を組み合わせて、良好な治療結果を得ることができました。

 

初診時年齢 : 45歳

主訴    : 前歯部の動揺(ぐらつき)、痛みがある

治療期間  : 約2年

費用    : 130万 

治療のリスク: 効果には個人差がある

治療内容  : 非外科的歯周再生療法+精密義歯治療

 


 

当院独自の治療法である“トリプルペリオ”の一番の大きなメリットは、切開や縫合の必要がないため従来の外科手術に比べて痛みや苦痛が極めて少ないことです。

治療期間が短いことも特徴の一つ。手術より費用も抑えることができ、患者様にとって心身の負担が少ない治療で、手術による再生治療に近い効果が得られることも大きな魅力です。

全身疾患があり手術が難しい方や高齢の方、他院で「歯を抜く必要がある」と言われて諦めていた方が実際当院でトリプルペリオを受け、抜歯せずに歯周病も改善した患者さんが沢山いらっしゃいます。

歯周病でお悩みの方はまずカウンセリングの受診をお勧めします。

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