包括的矯正治療(※)

包括的矯正治療(※)で歯科治療に希望の光を
原因を考えた根本的な治療を提案する歯科医療の本質を目指す治療

※綿引淳一院長が商標権を持つ登録商標です。
登録商標番号6043163

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包括的矯正治療(※)は、当院の綿引淳一院長によって提唱された新しい歯科の専門分野です。

従来の歯科治療では、お口のトラブルの原因は細菌とされ、毎日の歯磨きが重要とされてきました。そして、生じてしまった病気については、「痛い所だけ」「気になるところだけ」を治す、対症療法が主流でした。しかし、このような治療は、歯科疾患の本質的な要因や悪くなってしまった原因を分析していないために再発を繰り返してしまいます。

当院では、1つの症状だけを診る対症療法ではなく、お口の中の問題を抜本的に改善する「包括的矯正治療(※)︎」に取り組んでいます。我々が目指すのは、歯科疾患の根本的な原因を突き止め、原因に対する適切な治療を提供することで、結果を出す「長期的に歯を守る治療」です。

包括的矯正治療(※)は、症状が現れている部分だけを見るのではなく、お口全体を十分に検査し、噛み合わせなどすべてのバランスを確認しながら、治療を進めていきます。一見遠回りに思えるかもしれませんが、長期的な安定を実現するには最も有効な治療法です。また、再治療の必要性が少ないため患者様の満足度が高く、歯科にかける生涯治療費の負担も結果的に抑えられる可能性も高いです。
つまり、目先のことではなく、10年後、20年後の将来を見据えた治療と言えるでしょう。

矯正治療は必ず行わないといけないか?

包括的矯正治療(※)︎は、従来の対症療法的な歯科治療とは異なり、あらゆる複数の技術を組み合わせることで、根本的な問題の解決を目指します。
患者様の口腔状況やご希望などから、必要に応じて矯正治療を組み合わせてご提案いたしますが、矯正治療を行わない治療をご提案する場合もあります。特定の手段や治療法にこだわらず、患者様本意の最も効果的な複数の治療方法を組み合わせた完全オーダメイドの治療をご提案します。

こんなお悩みをお持ちではないですか?

歯科医院にずっと通い続けているが、一向に治療が終わらない、治らない…。 
または、長年、歯の治療を怠ってきたが、今回イチからしっかりとやり直したい。

無駄な治療を繰り返さないために
知っておくべきこと

①「たくさん治療すること=包括的歯科治療」ではない

「歯科医院に通っているのに、なかなか良くならない」「治療したのに、また悪くなる」という経験はありませんか?「治療も受けている」「歯磨きもちゃんとしている」のに再治療を繰り返すのは、病気の根本的な原因をきちんと把握せず、原因に対する正しいアプローチを行っていないからです。

例えば、虫歯や歯周病治療はもちろん、インプラントや矯正治療までしたのに、トラブルを繰り返してしまう方もいらっしゃいます。どんなに時間とお金をかけても、根本的な原因を解決しない限り、それは“無駄な治療”となってしまいます。

包括的歯科治療は、決して「たくさん治療をすること」ではありません。健康的で調和のとれた口元を長期間維持するためには、ひとつひとつの歯があるべき姿で、しっかり機能しているが何よりも大事なポイントです。まずはこの違いを、しっかりと認識することが大切です。

②原因を探る力と解決する手段を持つ歯科医院を選択

口腔状態を根本的に改善するためには、「細菌」と「(負荷)力」のコントロールが鍵となります。包括的歯科治療では、トラブルの二大要因とされる「細菌」と「力」について的確に診断し、最小の医療介入で、最大の効果を上げることを目指しています。

わかりやすく例えるならば、家を建てる時の地盤調査とよく似ています。土台が曲がっていたり、地盤がぐらぐらしている所にどんなに頑丈な杭を打ったとしても、いずれは建物にヒビが入ったり、傾いたり………。最悪の場合は、家が倒壊してしまいます。歯科治療も同じで、土台が不安定な上にインプラント治療をおこなっても、決して長持ちしません。

さらに包括的歯科治療は「原因を探る力」と「原因を解決する手段」を兼ね備えていないと、うまくいきません。つまり、歯科医師には豊富な知識と高い技術力が求められ、信頼できるドクターを選択することをお勧めします。この選択を間違えると、たくさん治療をしても、結局大切な歯を失うことになってしまうかもしれません。

東京日本橋AQUA歯科・矯正歯科包括CLINICの
包括的歯科治療の特徴

①原因分析力

歯周病をはじめとする歯科疾患の発症メカニズムは、次の図がすべての基本です。歯科疾患の増悪因子(ぞうあくいんしと読みます。)は年齢、生活習慣、悪習癖(あくしゅうへきと読みます。悪い影響を及ぼす癖のこと意味します。)、咬合(こうごうと読みます。かみ合わせを意味します)、体質、全身の健康状態、薬剤、遺伝など、さまざまな要因が複雑に関与しており、年齢とともに再発のリスクは高くなります。

歯科疾患には直接的な原因(細菌・負荷力)と、間接的な原因(増悪因子)があります。残念ながら、年齢・体質・遺伝などは、ご本人の免疫力・再生力を改善することでしか改善が見込めない領域とされてきました。当院が独自開発した非外科的歯周再生療法®︎(*詳細は歯周病ページを参照)は、自然治癒力を引き出して症状を改善させる、画期的な治療法として注目されています。 一方、生活環境や習癖、生活習慣は患者様の努力次第で変えることができますが、継続して努力ができるかどうかは、ご自身の意志と行動に委ねられています。

②徹底した精密検査と正確な診断力

包括的歯科治療は、ご自身のお口の状態を正確に知ることから始まります。当院では最初の検査時に、噛み合わせ(顎関節症を含む)と歯周病、虫歯、根尖病巣(こんせんびょうそう、歯の根に存在する細菌巣)の4つの検査を、すべての患者様に受けていただきます。さらに、歯科用CT、MRI、3次元顎機能検査、咀嚼筋活動解析や、歯周病の精密検査で行うお口の中を14枚に分けて細かく撮影する「14枚法」も導入して、正確な診断を下します。一般歯科ではまず実施しない検査を行うことも、当院のこだわりの一つです。

これほどまでに「精密検査」と「正確な診断」にこだわる理由は、この二つを抜きに、治療計画を立てることはできないと考えているからです。CTだけあっても、検査のクオリティが低く、検査データを正しく評価できる診断力がないと意味がありません。つまり、「質の高い検査」と「診断力」の両方が揃っていることが、包括的歯科治療を成功に導く必要不可欠な条件なのです。家を建てる時に、信頼できる専門スタッフが正確に地盤調査をしているのと同じですね。

検査終了後は、検査結果を基に診断計画を立てていきます。データを基に、当院の治療方針や理念と共感し共に研鑽を惜しまない院内の審美・インプラント補綴専門技工士や矯正専門技工士によって一人ひとりオーダーメイドでシミュレーション模型を作成します。その結果も含め、どのような治療が必要かを判断します。複数の症状がある場合は、インプラント、矯正、補綴、歯周病治療、根管治療など、患者様に必要な治療を、優先順位を付けて進めていきます。

※一般的な治療期間は、1年〜3年(来院回数12〜36回)

③噛み合わせの重要性

先ほど、「たくさん治療すること=包括的歯科治療」ではないとお話しました。しかし、歯を失う可能性の高い不正咬合が、残念ながら3つあります。「開口(かいこう)」「反対咬合(はんたいこうごう)」「重度の叢生(そうせい)」で、この3種類の噛み合わせを生まれつき持つ方が、80歳までに20本以上(健全歯28本)の歯が残る可能性はほぼ皆無。80歳までに10本以上の歯を失う可能性が、高いと予測されています。(厚生労働省 歯科疾患実態調査等より)

歯を失う可能性の高い3つの噛み合わせ

開口(かいこう)

反対咬合(はんたいこうごう)

重度の叢生(そうせい)

*「開口」は上下顎の前歯が噛み合わず、空間ができている状態で、「オープンバイト」とも言われます。上顎や下顎など骨格の異常によって起こるものと、舌や唇の習癖、体の病気によって起こるものがあります。

*「反対咬合」は下の前歯が上の前歯より前に出ている状態で、受け口とも言われます。

*「重度の上顎叢生」(そうせい)とは、顎のスペースが足りない、もしくは歯が大きいために、歯が重なって生えている状態で、乱杭歯(らんくいば)とも言われます。犬歯が飛び出た状態の八重歯も、叢生の一種です。

以上3つの噛み合わせは、たとえ歯ブラシを一生懸命しても、症状が出る度にどんなに治療をしても、根本的な改善は見込めません。そうかといって、何も治療せずに放置していると、将来大切な歯を失うことは明白です。そのような負の連鎖を止める方法はただ一つ。噛み合わせを治すしかありません。逆に言えば、本来あるべき姿に噛み合わせを改善できれば、健康で長持ちする歯を手に入れることは決して不可能ではありません。

治療法としては、被せ物によって歯の高さや形を調整したり、矯正によって噛み合わせを根本から整えたり、再生不能な歯をインプラントで補うなど、さまざまな方法があります。このような治療は、口腔内を全顎的に考える包括的歯科治療だけができることです。

④天然歯を残し、再治療リスク軽減へ 必要不可欠な咬合治療

当院は「自分の歯を1本でも、1秒でも長く守ること」「できる限り歯を抜かない治療」に力を入れています。しかし、前述の「開口」「反対咬合」「重度の叢生」の3つの不正咬合には、咬合治療が必要不可欠です。再生不可能な歯は抜歯して、インプラントを選択することもあります。

治療は患者様のご要望にできる限り応えながら、方法をご提案します。例えば、矯正が選択肢であっても、諸事情で受けられない方には、ご本人が納得のいく別の方法をご提案させて頂きます。その場合も、2つのキーポイントだけは必ず治していただく必要があります。一つは、適切な上下前歯の対向関係構築(アンテリカップリングの付与)。もう一つは歯のダメージを大きくする横方向の力をかからないようにすること(ミューチュアリー・プロテクティッド・オクルージョン(Mutually protected occlusion)。歯科疾患を引き起こす「過大な咬合力」をうまくコントロールできなければ、症状改善は見込めず、結果的に大切な天然歯を失うことになるからです。

人間の歯には常に男性で70~80㎏、女性で60㎏の力がかかっています。縦方向の力には比較的強いのですが、横方向の力に特に弱いという特性があります。上からの力の制御は前歯が、横からの力の制御は犬歯が担っています。前歯の咬合再構成が重要だと言われるのは、前歯が力の制御に重要な役割を持つからです。

一方、横からの力に最も弱いのが奥歯です。前歯の歯並びが悪いと、負荷力のコントロールが上手くいかず、奥歯が割れてしまったり、割れた部分から歯周病が進行したり、トラブルの連鎖に繋がることが多々あります。
これらを抜本的に解決するためには、全顎治療(矯正)しかないケースもあります。矯正治療を望まない方には、夜間のマウスピースによる可及的な対処療法で対応していますが、マウスピースはあくまで対処療法にすぎず、根本的な解決にはならないことをご理解ください。

患者様の中には、総合的に判断して、全顎治療(矯正)するしか選択肢がない方もいらっしゃいます。全顎治療となった場合も、「介入範囲はできる限り小さく」「人工物も、治療範囲も極力少なく」を心がけていますので、安心して治療をお受けいただければと思います。

⑤手厚いメンテナンスサポート体制

包括的歯科治療を受けても、なお再発を繰り返してしまうケースは、残念ながらゼロではありません。それは、その方の性格や遺伝、生活習慣などに問題がある可能性が高く、治療では治せない領域です。包括的歯科治療においても、術中・術後を通したメインテナンスの継続が必要で、長期安定にはご本人のホームメインテナンスが、とても大切です。そうは言っても、ご自身でのメインテナンスには限界があります。そこで、当院では歯科衛生士によるメインテナンスで、皆様の口腔環境維持を全力でサポートさせて頂きます。

それでも再発を繰り返す場合は、大事になる前に、早期発見・早期治療を行うことが重要です。歯周病などは自覚症状がないまま進行が進んでしまう怖い病気です。自分の歯にどのような問題があるのかは、普段の生活ではなかなか分かりません。そのためクリニックでの定期検診の受診をお勧めしています。当院は最先端の検査機器を使ってトラブルの根本的な原因を把握し、さまざまな選択肢の中から治療を提供いたしますので、ご活用いただけますと幸いです。

包括的矯正治療についてさらに詳しく話を聞いてみたい方は、お気軽に来院ください。

綿引院長は、2019年に包括的矯正歯科治療の正しい普及活動を行う事を目的に”包括的矯正歯科学会(IOS)”を設立して、国内外の歯科医師に対する教育活動に尽力しております。
IOS HPリンク:https://www.ios-public.com/

包括歯科症例.1

初診時年齢 65歳
主訴 入れ歯が痛くて噛めない
抜歯/非抜歯 -
治療期間 3年
費用 500万円
治療のリスク 術後の腫れ、痛み
副作用 -
治療内容/装置 全顎的インプラント治療(ボーンアンカードブリッジ・全ての歯のインプラント治療)

治療前

治療後

上顎:全てインプラント
下顎:インプラントオーバーデンチャー

包括歯科症例.2

初診時年齢 43歳
主訴 歯並びと虫歯・歯周病
抜歯/非抜歯 上下顎左右4番抜歯
治療期間 4年
費用 400万円
治療のリスク 歯の移動による痛み
装置が粘膜に当たることによる口内炎
ブラッシング不良による虫歯・歯周病の発生
副作用 -
治療内容/装置 矯正治療・前歯部インプラント治療・歯周組織再生

治療前

治療後

インプラント、矯正、審美補綴治療